
小さい頃から 人並みに(というのがどういうことか未だによくわからないけれど)ついていくのがしんどいなと思っていました。
理解力が人より遅いのが原因。今から考えたらどうでもいいことだなと思うのに子供の頃は真剣な悩みでした。クラス委員に選ばれたりすると余計に頑張らないといけないと肩に力が入り自分の力以上の頑張りを続けては疲れていました。
美術が唯一の得意分野だったのですが、高校に入り選択科目となった時の最初の授業。自分などよりはるかに出来る人ばかりでした。その時に、今まで自分が見ていた目の前の狭い世界に気がつきました。ショックより気持ちがずいぶんと楽になったことをよく覚えています。自分の持つ力がはっきりわかり納得することも大事なことだとその時感じました。

現在のように即戦力を求められることもなく勉強の現場を与えてもらえていたこと(しかもお給料をいただきながら)は今になっても大きな感謝でいっぱいです。依頼されたことが力不足で出来なくても途中から黙って受け取って続きをしてくださった上司。誰もいない時につらくて泣きそうになったことも。

少なくとも誰かが自分を認めてくれているとわかったら人は頑張ることができます あの頃の周囲の方々の思いやりや見守ってくださっていたことが今頃になって自分の仕事に生きていることに気がつきます。今度は他の誰かのお役に立つことが出来ればうれしいです。